私は40年以上胸部外科医として活動してきました。その間、放射線被ばくのないMRI検査の開発に取り組み、その有効性を報告してきました。 長年にわたり記録してきたMRI検査の研究成果を広く一般の方々に知っていただくとともに、専門家の方々にも十分に理解していただくため、このブログを作り、胸部疾患におけるMRIの有効性を示した書籍 “The Superiority of MRI in Lung Cancer, Pulmonary Nodule and Thoracic Neoplasm Evaluation”、を出版しました。
従来のCT検査と比較すると、MRIは形態だけでなく良悪性度などの質的な評価が可能です。PET-CT検査と比較すると、治療効果の早期評価が可能で、費用も安く、放射性同位元素を必要としません。MRIは、肺腫瘤の良悪性の鑑別、肺癌のN因子、M因子、病期の診断、血管浸潤および縦隔浸潤の評価、そして肺癌に対する化学療法および放射線療法の効果判定に有用です。また、縦隔病変や胸膜病変の良悪性判定にも有用です。
このブログと拙著が、肺がんやその他の腫瘍に関心のある読者にとって何らかの利益をもたらし、このデータが MRI 研究の進歩に役立つことを希望します。